不動産・賃貸について
新たな生活を送る為に、必要不可欠となるのは暮らす家。
物件選びとなると初めのうちはワクワクしますが、やらなければならないことや、初めて賃貸物件の契約を行う場合、分からないことがたくさんあります。
まずは、理想に近い賃貸物件を探すコツから内見の時に押さえておきたいポイント、物件が決まってから入居申請をする時に必要な準備や契約を解消するまでの流れをまとめてみました。
1.物件選び
家は生活の中でも多くの時間を過ごすこととなる場所なので、なるべく理想に近い物件を選びたいものです。
部屋の間取りはもちろん、立地を含めた周辺の生活環境なども生活を送るうえでは便利であって欲しいものですが、立地や物件の広さも含め、理想をすべて取り入れてしまうとそれだけお金がかかってしまいます。
まずは、予算の立て方と理想に近い物件を絞りやすくする為のコツをまとめました。
予算を立てておく
賃貸物件を契約する際にかかる初期費用は時期によって変動があり、新生活準備期間となる春秋頃は繁忙期となってしまう為、急な引っ越しでない限りは避けておくべき期間となるでしょう。
物件契約時に発生する初期費用は家賃半年分が平均的な目安となっています。
それ以上に安くなるケースも多くありますが、目安としては家賃半年分を用意しておくことで初期費用にかかる出費が後々大幅に増えるということもないでしょう。
そして、物件を借りる為の費用はもちろんですが、引っ越し作業にもお金がかかります。
利用する業者によって値段は大きく変わりますが、大手の引っ越し業者である場合、新生活が始まる前の三月頃が一年の内で最も値段が跳ね上がるそうです。
運搬距離や荷物の量でも値段は変わりますが、予め確認を取ってみるか、時間に余裕があるならば、インターネットサイトで比較してみるのも良いでしょう。
しかし、引っ越し作業を行う時にかかる費用は、敷金礼金や運搬作業代のみではありません。
ガスや水道の契約、電話回線やインターネット回線にも新規契約費用がかかり、場合によっては契約日に支払わなければいけないものもあるので、必要な契約費用も確認しておくと予算が明確になるでしょう。
ポイントを絞っておく
これから暮らしていく物件を選ぶうえで、自分にとって妥協出来ないポイントをいくつかまとめておくことで、ひとまずは物件候補が絞りやすくなります。
間取りや立地、物件の設備環境も含め「お風呂とトイレは別であってほしい」「オートロックでないと不安」「ベランダは広めがいい」といった自分の希望をまとめておくことで候補となる物件が絞られ、内見の際に多くの物件を訪れるという手間が掛からずに済みます。
後々気になる物件へ、内見として訪れることとなるでしょうが、数々の部屋の間取りや雰囲気を確認することに忙しくなってしまうと予想されるので、自分にとって妥協したくないポイントは何度も見返せるように、アプリのメモなど記録に残しておくことをお勧めします。
2.内見
不動産を通じ、賃貸で物件の内見を行うときに、部屋の様子や雰囲気はもちろんですが、駅から物件までの距離や、物件からコンビニエンスストアやスーパーマーケットといった生活の中で頻繁に利用するであろう場所までの距離を、実際に歩いてみて確認しておきましょう。
不動産会社によっては車で直接物件まで連れて行ってくれますが、普段運転をしない方にとってはイメージが湧きにくくなってしまうので、実際に駅から歩いてみることをお勧めします。
多くの人にとって、1日の中で、職場(学校)と家に滞在する時間が一日の中でも大きく占めていることがほとんどです。
しかし、写真や動画で物件を見ても感覚は掴みにくいので、実際に物件に訪れてみて自分の生活を送る為の物件を探します。
例え、どんな物件であろうと自分自身が暮らしているイメージが湧かないのであれば、無理をして候補に入れる必要はないでしょう。
良いなと感じた物件に巡り合った場合、立地や設備環境の他にも、押さえておきたいポイントがいくつかあります。
寸法
ここに住もう!と思う物件に出会った時には、部屋のサイズを測っておくことをお勧めします。
新しい物件に引っ越すまでの期間、家具や家電を置くスペースの寸法を測る為に何度も訪れていると、それだけ時間が掛かってしまいますし、採寸をしてなかった故に家具を置くスペースを確保出来ないという自体は避けたいものです。
そして、採寸を行う際は「部屋の縦と横のサイズ」「洗濯機スペースの水道までの高さ」「クローゼットや押入れの奥行き」「冷蔵庫置き場のサイズ」「カーテンレールからフローリングまでの高さ」といったこの5箇所の寸法を把握しておくと良いでしょう。
新しい電化製品を購入する時や、引っ越し当日「どこに何を置けばいいのだろう?」と悩む必要が無くなります。
コンセントやケーブルの接続箇所
新しい物件の家具や家電の配置を考える際に、コンセントやテレビアンテナ線、電話線がどの場所にあるかも確認しておくと良いでしょう。
特に、テレビのアンテナ線は基本的に一部屋に一箇所しかないので、テレビの場所は変えたくても変えることが出来ません。コンセントの位置やテレビアンテナの位置を間違えないように写真を撮るかメモを取っておくかなど、忘れないようにしておくのがベストです。
収納スペース
荷物が多い人にとっては、収納スペースの大きさは物件の決め手ともなるでしょう。
かさばりやすいものや年に数回しか使用しないものが多いという方は、やはり収納する場所や残しておくものを考えなければなりません。
この際、断捨離をしてみるのも一つの手ではありますが、なかなかものを捨てられないという方も少なくはないでしょう。
特に女性にとって靴の収納スペースはハイヒールやブーツなどがきちんと収納できるかどうか、できない場合はどのような対策を取るかなど、引っ越し作業は他にもやらなければならないことが多くなってしまうので、予め計画をしておくか、収納ボックスなどを事前に購入しておくと良いでしょう。
その他にも、ウォシュレットの有無や、お風呂は自動運転機能があるのか、備え付けのエアコンがある場合は製造年数を確認しておくなど、内見を行う時点で自ら確認を行っておきましょう。
一日に複数の物件を訪れ、内見を行う場合、気に入った物件のイメージが、薄れてしまうこともあります。
内見を行っている最中に写真を撮影しておくと思い出しやすいでしょう。
3.入居審査
賃貸物件の入居を申し込む際に絶対に必要となる入居審査に必要な書類と審査を行う流れについてまとめました。
内見を済ませ、住みたい物件が見つかったらまず、申し込み用紙を記入しなければなりません。
この申し込み作業が完了するまでは住みたい物件の確保が出来ず、もし他の入居希望者が先に申し込みを済ませいた場合はその方が優先されます。
なので、住みたいと思う物件が見つかり次第、早めに申し込むと良いでしょう。
利用する不動産会社が用意してくれた申込み用紙に自身の個人情報を記入し、申し込みを完了させるのですが、名前や住所はもちろん、勤務先の住所など細かい個人情報も記入しなければならないので、物件を探しに行く前に予め把握しておくと作業がスムーズです。
他にも、申し込みを行う際には持参しておかなければならない書類があります。
- 契約する本人の身分証明書及び収入証明
- 連帯保証人の身分証明書
といったこれらの書類をコピーで持参しておくことで、気に入った物件が見つかったその日に物件の予約を申し込むことが出来ます。
身分証明書は普段から持ち歩くこともあるので、簡単にコピーの用意をすることが出来ますが、収入証明は勤めている会社から発行してもらわなければ手に入れることが出来ません。
引っ越しが決まった時点で、勤務先に収入証明の発行を依頼しておくと直前で焦らずに済みます。
申し込み用紙に必要な書類を用意し、申し込み書をスムーズに埋めることが出来たとしても、ここからまだ、入居する為の審査が行われます。
主に「家賃を払っていけるかどうか」が審査の対象となり、支払いが可能であるかどうかは重要なポイントとなります。
一般的には、収入よりも高額な家賃であったり収入の半分以上の家賃である場合は、受け入れてもらえませんが、なかには生活をしていくうえでギリギリの家賃であっても、受け入れてくれる大家さんもいるようです。
申し込み書の項目に、偽った情報が記入されていないかどうかもここで調べられ、勤務先や連帯保証人となる方への確認作業も行われる為、基本的には申し込んでから3日~10日前後で審査の結果が報告されることとなるでしょう。
すべての人が入居審査に通るというわけではありません。
家賃の支払い能力が不十分であると判断された場合が審査に通らない原因のほとんどですが、常識的ではなかったり、不動産会社にとって大家さんに紹介出来無いような問題のある方は審査に通りにくくなってしまうこともあるようです。
書類の準備を始めとした長い入居申請手続きとなりますが、焦らず誤った記入をしないように気を付け、希望する物件の審査に通るよう丁寧に作業を進めていきましょう。
4.契約解除
賃貸物件は不動産を通じて物件を借りるわけですから、いずれ解約をしなければなりません。
契約していた賃貸物件をこれから解除しようとしている方の為に、契約解除の2パターンを紹介させて頂きます。
賃貸の物件は多くの場合2年間で契約満了日を迎えますが、「契約を更新して住み続けるか」「契約を終了するか」の手続きを行う書類が送られてきます。
契約の更新を望む場合はそのまま更新手続きを行ってください。
ここで注意しておきたいのが、物件によっては自動で更新手続きが行われる場合があるということです。
契約満了日と共に、退去を考えているのであれば入居手続きを行う際や、更新手続きが届くのかどうか問い合わせてみることが必要です。
物件によって手続きの方法や契約満了日報告の手段が違うので、契約時に聞いて説明をしてもらいましょう。
しかし、生活環境や仕事の兼ね合いなどもあり、満期での退去は難しいという方も少なくはありません。
退去を希望して、すぐに契約が解消されるという訳ではないので、退去の予定が決まった時点で、契約書を確認してみましょう。
基本的には一ヶ月前までには報告しておくのが常識ですが、物件によってはそれよりも早く報告をしなければならない場合もあるので、契約書を確認した後に大家さんへ直接連絡を入れ、相談してください。
契約満了日以外での退去を望んでいる方に気を付けて頂きたいのが、短期での契約解除です。
多くの賃貸物件では違約金が発生してしまう為、入居を開始してから一年以内である場合は、なるべく退去を留まる方が良いかもしれません。
そして、契約解除の申請を始めたら、これまで契約を行っていたインターネット回線や電話回線などの解約手続きをしましょう。
すべての解約手続きを済ませ、家具や家電などを含めたすべての荷物を運び出し、何も置いていない状態になってから、大家さん立会いの元、これまで使用していた部屋のチェックが行われます。
何も問題なく使用されている場合は、そのまま部屋のクリーニング代金を差し引いた分の、敷金が後日返金されます。
しかし、喫煙による壁や設備品などの黄ばみや臭いはクリーニングでは消すことが出来ない為、壁紙を貼り替えたり、黄ばんだ設備品などは交換が必要となるので、敷金では足りない場合であれば、その分の追加料金を支払わなければなりません。
クリーニングが終了し、日割りの家賃を計算した後に、敷金が返ってきます。
退去をした当日ではなく、敷金が返ってきてた時に契約解消の手続きがすべて完了します。
契約から契約解消まで、物件選びは生活を行う重要な場所となるので、そう簡単に即日ですべての手続きが済ませられるというわけではありません。
物件選びから住んでいる期間、契約解消が完了する最後までマナーを守り、お気に入りの物件での生活を送りましょう!